surreal

22歳。崖っぷち工学部女。

映画「ナラタージュ」感想 / ネタバレ有り

恋愛映画も、恋愛ドラマも普段あまり好んで観ない。けど、時々わかりやすい恋愛映画を観たくなる。ということで観てきました。

 

映画「ナラタージュ

 

映画自体はよく見るので、予告は何度か観ていたけど、特に気になってはいなかった。

朝一番の回で観たので、劇場はガラガラ。松本潤さんのファンなのか、坂口健太郎さんのファンなのか、女性が数人。

 

わたしはてっきりこの映画は松本潤さんが演じる先生と、有村架純さんが演じる教え子の切ない系ラブストーリーかと思っていて、その場でなんとなく心を揺らされたかったけど、そういう映画ではなく、じわじわくる感じの映画だった。

「昼顔」が少し前に上映していたけど、そっちの方が頭を使わずに適当に見て適当に感動できた。

もちろん、主軸は先生と教え子のラブストーリーだけど、それを目当てに行くなら、坂口健太郎さん演じる小野くんとのパートが長い。

 

話は映画を見ればわかるし、私は出演者の方々に特別好きな方がいなかったので、そこを細々書く気はないので、個人的な感想だけを言います。

 

演劇部の女の子が自殺したくだりは、全く必要性を感じなかった。

先生と主人公は何とかお互いへの依存ともとれる愛情から独立して、それぞれ生きていこうとしていたからもう一度二人を物語の中で再会させる為には、あのくらいの要件が必要だったのかもしれないけど、現実でも、フィクションでも、会うときは会う。

偶然どこかで会う、というのはリアリティがないと思うのかもしれないけど、むしろあの流れの方がよっぽど現実味はないように感じた。

 

主人公は文化祭が終わった後、先生に会えなくなって、小野くんの故郷で色々な体験をするうちに「小野くんといたほうが普通な幸せを感じられる」と思って、告白を受け入れたのだと思うけど、わたしは個人的に誰かを好きなうちは他の人と付き合うという考えがないので全く感情移入できなかった。

小野くんは彼なりに不安を感じていて、だからこそ束縛をしてしまうんだろうけど、人の携帯や手帳を見るのは男でも女でも無理なので、わたしは小野くんには同情できない。

口論になって、「黙れよ!……ごめん、ごめん」と自分を落ち着かせる小野くんを見ながら、ドラマ「ラストフレンズ」の錦戸亮さんをなぜか思い出した。

そう考えれば、一番感情が理解しやすかったのは先生だったと、今これを書いていて思う。

 

主人公と同級生の演劇部のカップルは大学進学後も付き合っていて、高校時代と変わらない痴話喧嘩をしていたけど、それが普通の恋愛ができない主人公との対比をわかりやすくしていた。

でも、人の感情って一貫性がないものだから主人公たちのほうが物語として面白いんだと思う。